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つんく♂：モーニング娘。くらいまで売れてしまうと、後から入ってくる子なんかは、先輩はCMに出られていいなとか、ドラマに使ってもらっていいなとか、筋がまったく見えないところから入ってくることが多いんです。同じアマチュアバンドから入った場合も、「あのドラマにハマったから売れたんだろ」みたいなやつが結構いたりする。でも、そうして入るとものすごい迷い道に入るんです。
僕も「CM決まってボーンと売れへんかなー」って・・(中略)・・・僕らが勝ったのは『シングルベッド』って曲が、優先からジリジリジリジリ上がっていったからなんですよ。
そういう、「ええもん作ったらちゃんと売れるんや」というのを1回感じてるから、俺は歌手なんだと確認できるんです。役者でもタレントでもないと。歌手だから面白いことをいえばウケるし、歌手だからいい芝居すれば振り向かれる。それに気がついた。
(略)
お客さんに媚へつらうのは、本当のサービスじゃないということなんです。・・・(中略)・・・そいつが手ぇ振ってる姿がすごく自然でサマになってたらそれでいい。それはロックなんですよ、やりきってるってことで。
だから先輩のマネせんと、何か自分でやりきれと。それがロックなんだと。・保田圭は三枚目をやりきったからロック、中澤裕子はオバはんキャラやりきったからロック、そのやりきることがロックなんだよといい続けてる。音楽やったやつにはなんとなく伝わるんですけど、あの子たちにはそこがなかなか伝わらないんですよね。
「ええもん作ったらちゃんと売れるんや」。
ええもん作るのはプロとして当たり前だと思う。どんな仕事でも。
人事を尽くして天命を待つ。
ええもん作ってからが同じ土俵。そっから売り方だったり、運があったりすんじゃないかな。
